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    蜜柑狩 '13ナミ誕
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    空と海の狭間で-5

    2007ナミ誕 空と海の狭間で ] 2007/07/07(土)
    「ちょっとあんた!緑のサボテン!」
    「ああ?」
    女の声だ。少年はその声が自分の頭髪の事を言ったと気が付いたらしい。
    「道間違えてる!あんたグランドラインツアー参加者でしょ。」
    振り向くと仁王立ちで蜜柑色した頭の女が一人立っていた。
    えっと・・・・?
    少年は頭を傾けた。

    ガイドブックに書いてある。
    『駅を降りたら北口から出てください。北口を出て、右に曲がるとバス停が見えます。』
    そしてまた頭を傾けた。
    「右に曲がったぞ?ちがうのか?」


    電車を降りて地下道から堂々と南口に向かう男を見て放置しようとナミは十度も考えたが止めた。
    判りきった道を間違えるって事がそもそも許せない。

    「違うわよっっ!北口を右でしょ!」
    「そうか?だって北口だろ?北って上で・・。」
    「北口はあんたの背中側よ。」
    「おおそうか、ありがとう。」
    言われて周囲をぐるりと見渡してナミの指さす方向を確認する。
    そこには北口を指す看板がある。さすがにこれで間違えまい。

    頭を下げる角度は正式の物だ。何かを習っていると見た。武道とか?礼儀の厳しめのヤツ。姿勢が良いってそれだけで得みたいな気がする、と、見ていたナミの柳眉が逆立った。ありがとうと方向を変えた後ろ姿が進もうとした方向にナミの理性のスイッチは吹っ飛んでいた。

    「右に曲がるのよ!!」

    後ろから見張る形になったナミはおもいもよらぬ大音響で怒鳴っていた。横にいたビビも思わずその声に吃驚する。面倒見の良いナミのことだ、きつい言い方もたまに・・もうちょっとくらいはするけどここまで怒ってるナミなんて見たことがない。どうしたんだろう?

    ナミはビビの困惑にまで気が回らなかった。
    あのばかってば何を見てるのかしら?改札を通り抜けて北口ってでっかい看板を見てるはず。栞も見たんでしょ?なのに何故そこで曲がらないのよ?
    地図を読むのが得意で迷子を見つけてもなった事のないナミにはこんなあからさまに道を間違えるなんて全然理解出来ない。
    いらいらする。

    少年は再び頭を振り方向を転換した。間違った方向にだけずんずん進む彼にナミは必死に追いついた。
    「今度こそそこで!曲がんなさいよっ!」
    「何で曲がるんだ?」
    「そこが北口でしょっ!」
    「ああ??北口か?なんだああそうか、ありがと・・・」
    「わかってないくせにお礼なんて言わないで!」
    「判るぞ、こっちだろ?」
    「そっちじゃない!こっちよ!」
    「そうか?けどお前が居ると便利だなー。」
    少年はハハハと大きな口を開けて笑った。その屈託無く、何も考えていないようにしか見えない笑顔に余計にナミはかちんと来たらしい。
    「人を便利ガイドに使わないで頂戴。さっき譲ってもらったお礼はここ迄よ」
    「礼?」
    また勝手に悩んでる。
    「礼ってなんだ?」
    ナミはそんな少年を置いたまますたすたと歩き始めた。
    「もう、訳分かんない。ビビ、行こ。」
    「ナミさん?行く先同じなんだし・・」
    「あたしは、道ちゃんと判ってるわよ。付いてくる?」
    そう言えば目的が一緒だなんて一言も言ってないのにナミの言葉はすぐに判ったらしい。少年はにやっと笑いながら荷物を抱えなおした。

    「おうありがとう。俺はゾロだ。ロロノア・ゾロ。お前は?」
    「知らない人に簡単には教えられないわ」
    ナミはつんと彼をの言葉を無視して進もうと荷物を持ち替えた。憑かれると荷物まで重く感じるわ。
    「あーもう。荷物もおっきいんだし。予定より遅れたらあんたのせいだからね。」
    急にナミは止まった。
    「はい」
    ゾロに向かって自分の荷物を差し出した。
    「なんだ?」
    「連れてったげる。そのお礼よ。もってって。」
    「んだとっ!?」
    「文句言わないっ!」
    荷物をさっさとゾロの胸に押しつけてナミは歩き始めた。ゾロは軽く口を尖らせて、肩をすくめてナミの荷物を背負い、ナミの向かう方向について黙って歩き始めた。
    ゾロの荷物は軽そうだ。だがナミが押しつけたナミの鞄は女の子の物としては当たり前だがそれなりの大きさはある。
    ゾロは黙ってさっと鞄二つを持って二人の後について移動を始めた。



    「あっつーーい!」
    外を出てから少し歩くはずの指定のバス停にバスは居なかった。朝に比べるとアスファルトで覆われた停留所は下から立ち上る熱気が渦を巻いている。続く道路も揺らいで見える。
    「まだなの?」
    「うーーん・・あ!アレ!?」
    熱い日差しの中もの凄く遠くからゆっくり走ってくるバスが見える。揺らいで見えるその姿は遠いけど中に冷房が効いてることを予感させる。バス停の庇はそれなりの大きさなのに午前の光はもう肌に痛い。
    三人はその陰に隠れてバスを待った。
    「おい、荷物」
    ん?と振り向くとゾロはまだナミの鞄を持ったままだ。
    「ここにおいても良いのか?それともあんた自分で持つか?」
    どうやら律儀に地面に置かずにおいてくれていたらしい。こいつ、ちょっと馬鹿が付く方の間抜けかもしれない。
    「あ・・ありがと」
    「いや、さっきの礼だろ?」
    脇にすっと綺麗な姿勢で立つゾロの額にも汗の筋が流れて顎の方に落ちてゆく。綺麗だなとは思えるのだがさっきからのことでちょっと気持ちが変な感じ。
    それを何とかしようとナミは心に決めた。まずは負けがこんでるのは嫌。借りなんて作るもんですか。

    「あたし、ナミよ。」
    「?」
    「名前、あんたさっき聞いてたでしょ」
    一瞬呆けた顔の少年は一気に破顔した。





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